「2021年最新版」理学療法士の給料・年収とは
理学療法士を目指す方にとって、平均的な給料や年収が気になるポイントです。また、すでに理学療法士として働いている方にとっても、現在の職場で妥当な待遇を受けているのか知るためにみんなの給料事情が気になるのではないでしょうか。理学療法士の平均給料や年収を雇用形態別に解説します。
Contents
理学療法士の就業場所
理学療法士の就業場所は、主に医療機関と福祉施設、地域包括支援センターの3つです。医療機関とは病院のリハビリ科やリハビリ専門のクリニックのことで、さまざまな症状を持つ急性期の患者さんだけでなく自宅療養中の生活期の患者さんに幅広く対応します。福祉施設としてはデイサービスやデイケアなどの高齢者向けの通所施設や、介護老人保健施設などの入所施設、障害者向けの療養施設や福祉センターなどで、理学療法士の求人が多いです。また、地域包括支援センターで介護予防のためのリハビリテーションを行うこともあります。その他にも、求人数は多くはありませんが、理学療法士の養成校や大学などで学生を教えるケースもあります。幅広い症例を担当したい場合は医療機関、高齢者や障害者を重点的に担当したい場合は福祉施設や地域包括支援センターを選ぶことができるでしょう。また、働き方によっても適した就業場所は異なります。土日や祝日は規則的に休みたい方は医療機関や学校施設が良いでしょう。パート勤務あるいは平日に休みを取りたい方は福祉施設などが適しています。いずれの就業場所でも基本的には日勤のため、家庭生活との両立がしやすいのも理学療法士の仕事の特徴です。
雇用形態別平均給料・年収
理学療法士はどの程度の給料・年収なのでしょうか。正社員と派遣、アルバイトの雇用形態別にみていきましょう。
正社員
令和元年の賃金構造基本統計調査によれば、理学療法士の平均給料(従業員10人以上の事業所の場合)は約28.8万円、年収は約410万円でした。なお、平均年齢は33.3歳で、比較的若い方が正社員の理学療法士として働いていることが伺えます。
派遣
派遣社員として登録し、事業所で理学療法士として働いている方もいます。デイサービスやデイケア、訪問看護ステーションなど、派遣先によっても異なりますが、時給1,500~2,000円ほどが相場です。
アルバイト
同じく令和元年の賃金構造基本統計調査によれば、アルバイトやパートなどの短時間労働者として働く場合の平均時給は2,552円です。1日あたりの平均労働時間は5.5時間で、短時間で効率よく収入を得られています。
今後、理学療法士の給料が上がる?
高齢者社会が進む中、高齢者関連の仕事に対するニーズも高まっています。例えば老人ホームやデイケア等では介護職員や理学療法士の求人が多く、今後もますますニーズは高まると考えるのは自然なことです。また、地域包括支援センターなどでは介護予防や健康増進のための活動も活発になってきています。介護予防・健康増進に必要なリハビリテーションや運動指導を行う理学療法士のニーズも高いと予想されるでしょう。実際の月給平均をみると、2017年は28.4万円、2018年は28.5万円、2019年は28.8万円と着実に右肩上がりの様子がうかがえます。ニーズが高く給料も上昇傾向にあるため、今後も給料は高くなると考えることができるでしょう。
給与・年収をアップさせる方法
給料アップのためには、何ができるでしょうか。理学療法士ができることをいくつか紹介します。
待遇の良い施設に転職する
勤続年数が長くなればなるほど基本給が増えることが一般的ですが、職場によってはほとんど変化しないこともあります。数年働いても給料が上がっている実感がない場合には、職場の給料体制に問題があると判断できるかもしれません。年数を評価してもらえる施設への転職を考えてみてはいかがでしょうか。また、職場によっては資格手当が支給されることがあります。例えば認定理学療法士や専門理学療法士、心臓リハビリテーション指導士などのリハビリテーションの分野で役立つ資格を持っている場合に、専門性を評価されて毎月一定額を受け取ることが可能です。そのような職場ならば資格取得に対して意欲がわくだけでなく、給与アップも目指しやすくなるでしょう。現在の職場で資格が評価されない場合は、資格手当のある職場への転職を検討することができるかもしれません。
勤続年数を増やす
勤続年数を評価してくれる施設に就職している場合には、安易に転職するのではなく、勤続年数を増やすことで給料アップを目指すことができます。また、勤続年数が増えると、チームリーダーや主任、課長などの役職に就くこともあるでしょう。役職手当が支給され、さらに給料アップにつながることもあります。なお、転職先でも今までの勤続年数や経験が評価されるケースもあるでしょう。そのような職場に転職すれば、職場を変えてもキャリアを積み重ねていくことが可能です。「今の職場を変えたい、でも給料が下がるのは避けたい」という方は、キャリアを評価してくれる転職先を探しましょう。
開業する
例えば柔道整復師などの開業可能な資格を取得し、開業して収入を増やすという方法もあります。柔道整復師と理学療法士の仕事には共通点も多く、資格勉強もしやすいでしょう。その他にも、開業可能な資格として看護師を挙げることができます。看護師資格を取得して訪問看護ステーションを開業し、訪問看護の仕事をするのも検討してみてはいかがでしょうか。理学療法士としてのスキルも活用できる職場のため、今まで積み上げてきた経験も役立ちます。
まとめ
理学療法士の給料は決して高い部類ではありませんが、平均年齢を考えると高めの仕事と考えられます。若い方が多いので、活気があり、仕事に対して意欲的に取り組めるという魅力もあるでしょう。現在の職場で給料があまり増えない場合は、給料体制に問題があるかもしれません。転職をして、勤続年数や経験、資格などを適正に評価してくれる職場を見つけることも検討してみましょう。理学療法士以外の資格を取得することで、昇進しやすくなったり、転職に有利になったりすることもあります。日々の業務は忙しいですが、勉強する時間も設け、将来のためにできる努力を積み重ねていきましょう。
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